歌劇とドラマと時々読書

宝塚歌劇がすきな私の忘備録。

うたかたの恋(2023-01-30・花組)

花組 宝塚大劇場公演『うたかたの恋』『ENCHANTEMENT(アンシャントマン) -華麗なる香水(パルファン)-』千秋楽 LIVE配信 | ライブ配信(LIVE)| 楽天TV https://live.tv.rakuten.co.jp/content/440271/

 

柚香光さん主演の「うたかたの恋」をライブ配信で観ました。先行公開されたポスターがあまりにもお耽美で素敵だったので、これは観るべしと思っておりました。

すでにTwitterでは「花組全滅」と言うワードが一時上位に入るほど、東京宝塚公演のチケットの取りづらさが話題になった程です。宝塚大劇場もそれに近い人気だったと想像出来ます。

柚香バージョンのルドルフ皇太子は、端正だけど病み系の王子さま感が滲み出ていて、想像していた以上に良かったです。「エリザベート」の「闇が広がる」をトートと一緒に歌う絶望に満ちたルドルフとリンクしている様にも思えて。

柚香さんもエリザでルドルフを演じた事があるので、ルドルフが主人公のこの演目でさらに掘り下げたい、とan・anのインタビューにも答えられてましたが、まことに真摯に役と向き合われたのだと感じました。

マリー役の星風まどかさんも、小さな青い花にふさわしい健気な少女を演じられてました。政略結婚で結ばれたステファニー姫や数々の遊び相手の女たちとは違い、何の見返りも望まない無償の愛を注いだからこそルドルフの閉じた心を開いたのでしょう。

死後ルドルフの遺体はハプスブルク家に引き取られ、彼女だけがそこに放置されたのは残酷だと感じました。幾ら世間体を重んじる王家にとっての邪魔者だとしても・・・。劇中でも皇帝フランツ・ヨーゼフは彼女を女子修道院に入れると問答無用で決めていましたから。

マリーの遺体は遺族によってウェディングドレスを着せられたとルドルフの従兄弟ジャン(水美舞斗さん)と妻ミリー(星空美咲さん)のセリフで語られましたが、あの世で巡り会えているといいと思いました。